七十二候とは、江戸時代より日本に伝わる、一年365日を約5日刻みに七十二の季節に細分した暦のこと。約五日毎に季節が変化するため、自然や動植物の変化をより繊細かつ柔軟に表現することができます。

例えば、概そ11月13日〜17日頃を表す、数えて五十六番目の季節が「地始凍(ちはじめてこおる)」。この頃、朝方に霜や霜柱が見られるようになり、一層冷え込みが増してきますが、こうした自然の姿をありのままに表現した季節として、「地始凍」があります。

このような自然の姿は、お野菜の生育にも深く関係します。「地始凍」の頃、冬野菜は寒さに反応し、自身が凍りつかないよう、身体中に糖分を蓄えはじめます。その結果、冬のほうれん草は、甘味がぎゅっと凝縮された格別の美味しさになります(さながらフルーツのような甘さです)。また、栄養価も年間を通じて最も高い状態になります。

お野菜を一番美味しく食べるには、冬のほうれん草のように、そのお野菜を最も美味しく食べられる季節(=旬の時期)を知ることが重要です。

当農園ではこの旬を追求するため、七十二候の5日刻みの細やかな季節の変化に寄り添い、栽培を行なっております。旬を追求した季節感溢れるお野菜を、是非ご賞味ください。